こんな方におすすめ
- GI値・GL値って何?
- GI値だけあてにするのはよくない?
- どうやってGL値の計算をするの?
- サイトによってGL値が違うのはなぜ?
- 高GL値のものを食べるときの注意は?
低GI値の食品は、ダイエットにおいて大事なことは多くの方が知っていると思います。
近年、ダイエットのために低GI値のものを選ぶことは「それは嘘なのでは」「あてにならないかもしれない」という声もあるのをご存知ですか。
ダイエットを成功させるためにも、それがどういうことなのかと、新しく注目されている低GL値についてもお話しします。
もくじはココ(好きなところにjumpできます)
ダイエットでも知られるGI値は嘘?
GI値が嘘、またはあてにならないという声が本当であるかをお伝えする前に、GI値がどんなものであるか理解を深めておきましょう。
ダイエットでよく知られているGI値は「Glycemic Index(グリセミック指数)」というもので、これは食品の血糖値が上昇する度合いを指数として表したものです。
細かく説明すると、知りたい食品と基準となる食品の2つを摂取し、その後2時間で、それぞれ2回ほど同一人物の血糖値を測ります。
こうして得たデーターをたくさん集め、それらの平均の値が一般的にGI値として知られています。


血糖値についても軽くお伝えしておきましょう。
食事をすると、それらに含まれている糖質が血中に入ります。
そして血糖値が上昇し、すい臓からインスリンという血糖値を下げるものが出ます。
細胞へと糖分を摂り込みますが、余ってしまったものはインスリンが中性脂肪として脂肪細胞に蓄えます。
インスリンは糖の使い道をコントロールしてくれていて、一定数上昇した血糖値は食事を摂る前の状態に戻ります。
このことを考えると、インスリンが出にくい「低インスリン」の食べものを摂取すると、ダイエットにつながるとされています。
ここまでを見るとGI値は「ダイエットに有力なのでは?」と考えられますが、近年では「GI値だけで判断するというのは正しくはない」という考えもあります。
GI値が嘘と噂された理由は?


低GI値のものを選んで食べることによって、インスリンの量が抑えられますが、これのみを判断基準にするのはよくないともいわれるようになっています。
それは、食品の中に含まれている糖質の量を考慮していないことにあります。
スイカを例として挙げてみましょう。
スイカのGI値は60で中ぐらいとされていて、ダイエット中にたくさん食べることは推奨できないけれど、絶対に食べないほうがいいわけではないです。
それでは、スイカに含まれる糖質の量を見ていきましょう。
スイカ100gの中に含まれている糖質の量はというと9.5gで、他の果物と比べると(ミカンは11.2g・ぶどうは16g)と少ないといえます。
糖質の量が少なければ少ないほど「血糖値に対する影響はあまりないのではないか?」ということを踏まえると、GI値に対して「それだけを基準にしないほうがいいのではないか?」という意見が生まれます。
そこで、違う考えとして「GL値」というものが生み出されました。


次項では、GL値がどういうものなのかを、分かりやすくご説明します。
GL値とは?嘘ではない「GI値」を計算に入れてダイエットに挑戦
前項を振り返ると「GI値はダイエットに役立たない」「嘘だった?」と思われる方もいるかもしれませんが、決してそのようなことはありありません。
まずは、GL値がどんなものかを先に見ていきましょう。
GL値は「Glycemic Load(グリセミック負荷)」といもので、以下の式で求めることができますので、試しに好きな食材で計算してみましょう。
「食品100gが持つ糖質の量(g)」 × GI値 ÷ 100 = GL値

「さつまいも100gの糖質の量」30g × GI値 55 ÷ 100 = 16.5
さつま芋のGL値は16.5という結果になります。
この計算式は、報告者によっても異なり上記では「食品100g」でお話ししていますが「一人前の食材」として考えることもあるので、目安として把握しておいてください。
ちなみに、GL値は数値が10以下の食品を「低GL」、11~19を「中GL」、20以上を「高GL」としていることを覚えておきましょう。
つまり「低GI値の食品を選ぶことはダイエットに繋がるというのは嘘」ではなく、GL値を求めるために必要な数字であることが分かりました。
そのため、GI値をダイエットに役立てたいというのであれば、それだけでなくGL値も視野に入れておけるといいでしょう。
低GL値食品はどんなもの?数値が違うのは嘘なの?
こちらでは、低GLの食品をいくつかご紹介しますが、もちろんご自分でも調べることが可能です。
いくつかのサイトをめぐってみると気が付かれるかもしれませんが、食品によってはGL値がサイトによって異なる場合があります。
それを見ると「どこかのサイトが嘘を伝えてる?」と思うかもしれませんが、決してそのようなことはありません。
理由その①
1つめの理由は、使っている材料によるものです。
例えばパンですが、全粒粉で作っているものなのか小麦粉を使っているものなのかによっても違います。
また、小麦粉と全粒粉やライ麦をミックスして作られているものもあるので、そうなると数字が異なるのは当然です。
他にも、パンのメーカーによって異なります。
理由その②
2つめの理由は、品種が異なるためです。
甘くておいしい果物ですが、種類によっては甘みが強いものもあります。
例として、ブドウのなかでもデラウエアと巨峰で比較してみますが、それぞれ粒の大きさは異なります。
デラウエアが1粒約2gで巨峰は約12gほどで、算出されている糖質量を元にデラウエアを巨峰と同じ大きさにして考えます。
デラウエア1粒の糖質量→ 0.3g
巨峰デラウエア1粒の糖質量→ 2.0g
デラウエアを巨峰と同じ大きさにするとなると、大体6倍。
デラウエア1粒の糖質量→ 0.3g × 6 = 1.8g
巨峰よりも若干少ないのが分かりますし、GI値もデラウエアが47に対して巨峰が50とこちらも異なります。
GL値も計算してみましょう。
デラウエア100gの糖質量 15g × 47 ÷ 100 = 7
巨峰100gの糖質量 17g × 47 ÷ 100 = 8


以下は、いくつかの食べもののGL値です。
ダイエット中によく食べている食べものがあれば、計算しておくといいでしょう。
玄米 | 22 |
玄米+白米 | 30 |
オートミール | 33 |
バナナ | 16 |
蕎麦 ゆで | 13 |
クロワッサン | 33 |
ダイエットするなら!高GL値のものは控えて
低GI値の食べものを選ぶとダイエットによいというのは嘘ではありませんが、それだけを判断基準にしないほうがいいです。
前項ではGL値の計算方法もお伝えしましたが、食べものを選ぶときの注意などはあるのでしょうか。
ジャンクフード
ハンバーガーやフライドポテトなどは脂質や糖質量が多くGL値も高いため、いただく際には気を付けたいです。
また、不飽和脂肪酸が含まれているので食べすぎには注意しましょう。
ケトジェニックダイエットなどでも控える脂質の1つとされていますよね。
ダイエットを頑張る自分へのご褒美的な感覚であればよいですが、日常的に食べたりセットにプラスしてあれこれ注文したりするのは控えましょう。
また、セットで注文する際はサイドメニューをサラダにすると、栄養のバランスも変わります。
チョコレート
チョコレートもものによっては糖質量が多いので、できるかぎりカカオの含有量がが多いものをチョイスしたいです。
プロテインバーなどを活用するのもいいでしょう。
ひとかけら口に入れたらゆっくりと溶かすようにし、時間をかけ味わいながらいただくと満足度も高まります。
食材に含まれている糖分の量を分かりやすく載せてくれているサイトもあるので参考にしてみるといいですね。
GI値とGL値の両方に注目しよう
低GI値の食べものを選ぶことはダイエットに効果的だという考えは多くの方がご存知ですが、GL値もこれから注目されていくことでしょう。
食品選びに気を付けて、血糖値をコントロールしたダイエットをしてみませんか。